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【住宅ローン苦しい】収入激減!住宅ローン返済が苦しい時 中傷編

2020/05/18
住宅ローン返済苦しい
少なくとも住宅ローンを借りるときには、返せなくなると思って借りている人はいないでしょう。

もしかしたら「返済額は今の家賃と変わらない金額だし・・・もし何か状況が変われば最悪は売却すれば良いか」

と自分に言い聞かせて、住宅ローンの契約書に実印を押したかもしれません。

さて、この記事を書いている2020年5月は新型コロナを原因とした経済不安が増大している状況です。
既に破綻した企業のニュースも流れてきています。
個人でも収入がゼロになったという個人事業主の方なども少なくありません。

コロナだけに関わらず環境の変化で住宅ローンの返済が「これから苦しくなりそう」、「既に苦しくなっている」
という場合にどんな選択肢が考えられるのかまとめてみました。

現状と今後の見通しにより選択肢は変わる

 

「住宅ローンの返済が苦しい」と言ってもひとによって状況が違います。

いくつかの段階に分けて考えてみます。

 

返済が苦しい状況分類(便宜上、傷の程度の表現を利用しています)

 

【軽傷】現状も今後も収入の大きな悪化要因はないけれど、諸々の支出が増えて家計収支が悪化している

 

【中傷】既に収入が減少しているまたは、収入減少が確定していて、近い将来の家計収支の悪化が確実

 

【重傷】既に住宅ローンの返済に遅れが生じている(遅れながらも返済はしている)

 

【重体】住宅ローン返済を延滞し始めている

 

【心肺停止】銀行からも一括返済など次のステップの話が出ている

 

便宜上、軽傷〜心肺停止という表現を利用していますが、住宅ローンの返済を継続できる(=マイホームを所有し続けられる)かどうか?という観点で分類しています。

線引きは僕の独断です。

 

各段階ごとの選択肢について触れていきますが、今回は【中傷】の時の選択肢についてです。


*【軽傷】編は下記のリンクです。



【中傷】既に収入が減少しているまたは、収入減少が確定 近い将来の家計収支悪化が確実

  


  •  選択肢
・借りている銀行へ返済方法の見直し相談
・リースバック
・売却して住み替え
・個人再生手続き(住宅ローン以外の債務がある場合)
・収入アップ策を検討


  • 現状把握(必ず必要)

 

軽傷の時と同じでまずは現状把握をしっかりやりましょう。

正直、家計の現状など見たくもないと思う気持ちも出てくると思います。

電卓をたたけば厳しい現実が突きつけられます。

でもここを把握しておかないと有効な対策も考えられません。

重要なのは事実をみることです。

そして軽傷の時と同じで大切なポイントは実際はなかなか難しいけれど「書き出したものを見て、良い悪いの評価はしない」ということです。

ただ事実を見てください。

「あーなんでこんな状況になってしまったのだろう」
「なぜもっと貯金しておかなかったのだろう」
とか後悔も出てくるかもしれませんが、ただ現状を見ましょう。
収入がいくらあって、支出がいくらあって、収支は・・・と

 

僕が相談の際に利用しているチェックシートも共有しておきます。

現状把握に活用してください。

 

家計チェックシート

 


  • 銀行に相談

 

既に収入が減少してたり、来月から収入が大幅に減ると分かっている状態は心配で仕方がないと思います。

時間が止まってほしいと思うかもしれません。
でも何も行動しなければ事態は悪化するだけです。
酷なようですが、今できることを着実に取り組んでいくしかありません。

まず最初に知っておきたいことは

 


返済が苦しいということを銀行に相談しても、すぐに自宅が競売にかけられて、追い出されることはありません


 

ということです。


銀行に相談してまずヒアリングされるのは

現状と将来の見込

です。
そこできちんとした情報を伝えられないと銀行の担当者もどう対応したらよいか、行内で検討するにも
どういう道筋で現状を解決していくのか伝えられません。
そのためご自身が把握する目的はもちろんのこと銀行と話をするためにも現状把握はしっかりとやる必要があります。
同時に将来の見込みも必要な情報になります。

現状の収入減少が一過性のものなのか継続するものなのか?
減少した分を補う収入アップの手段を持ち合わせているのか?

などが相談するうえで基本的な情報になります。

例えば
収入の減少が勤務先の業績悪化に伴うもので半年先、1年先に給与が以前の水準にもどるかどうかは全く分からない
自営業者で本業はビジネス環境の変化で苦戦を強いられているけど、当面の収入を得るために知り合いの会社と業務委託を結び別の仕事を確保した
パートだった奥さんが契約社員として勤務時間を増やして、増えた収入が来月から見込める

などです。

それを踏まえてご自身が返済についてどういった対応をお願いしたいのか?ということを伝える必要があります。
半年間、利息だけの支払いにしてほしい 等です。

もちろんお願いしたとおりに銀行が応じてくれるかどうかは分かりません。
現状と将来の見込みを踏まえて、こうしてほしいという伝え方は担当者としても理解しやすいと思います。

行内でも必要な手続きをとって銀行としての対応が決まります。
お願いしたとおりの対応をするのか違った対応を伝えられるのかは状況を踏まえての話になります。

2020年5月時点では新型コロナに伴う収入減少が要因の住宅ローン返済困難に関する相談には柔軟に対応するようというお達しが
金融庁から金融機関に対して出ています。(もちろん何でもお願いをきいてくれるという訳ではありません)
尚更、早めに銀行に相談されることをお勧めします。

  • リースバック
諸々を検討したけれど住宅ローンの返済を継続するのは得策ではない、マイホームの保有にこだわりはないけれど、子供の受験と重なるとか自宅に介護が必要な家族がいるので住環境を今は変えられないなどの事情があって、できたら今は売却は避けたいというときに選択肢になるのはリースバックです。
大まかな仕組みは下記の通りです。

  1. 自宅を不動産取引の評価額に基づいた売買金額を設定し、不動産会社へ売却
  2. 売却した資金で住宅ローンを返済
  3. 自宅の所有権は手放すが、賃借人として売却した相手の不動産会社に家賃を支払いそのまま住み続ける
メリットは

「今は住環境を変えられない」という事情を優先できる
住宅ローンを完済できる(売買金額が住宅ローン残高を上回っていれば)
ご近所に売却したことを知られずらい
取引相手によっては将来の買戻し金額も示してくれる(状況が改善したら買戻しもできる)
所有者ではなくなるので固定資産税の負担はなくなる
設備の故障などの費用は大家である不動産会社の負担

デメリットとしては

住宅ローンは完済できても家賃は発生しつづける
一般に売却に出すよりも売買金額は安くなることが多い
所有者ではないので自分の意志でリフォームなどはできない
賃貸借契約の更新など費用が発生する

住宅ローンを返せる金額で売買できるか?が重要になります。
購入時点でそもそも諸費用まで借りるオーバーローンをしていると評価額以上に借りている可能性が高いので
リースバックで売却しても住宅ローンが残ってしまうのでリースバックを検討する価値がなくなります。

  • 売却して住み替え
今は住環境を変えられない事情も特になく、売却して別のところに引越すことも問題はない場合、売却して住宅ローンを清算することも検討可能です。
売却金額で住宅ローンの残高が精算できるまたは不足する分は貯金で穴埋めできることが最低条件になります。

大まかな流れは次の通りです。

  1. 不動産仲介会社へ自宅の査定依頼
  2. 不動産仲介会社からの回答を踏まえて、住宅ローンの清算が可能か検討
  3. 精算可能な場合、売却を依頼する不動産仲介会社と媒介契約締結(同時に販売価格を相談)
  4. 不動産仲介会社にて販売活動会社
  5. 購入希望者が見つかり、その方の住宅ローン事前審査の承認を得られれば、売買契約
  6. 購入希望者の住宅ローン本審査承認後、残代金決済
  7. 売却代金で住宅ローンを完済 → 引越し
物件査定はどこの不動産仲介会社でも可能ですが、複数の会社へ査定依頼をしている場合、戦略的に他社よりも高めの査定金額を提示し、
媒介契約を取りにくる会社も存在します。
媒介契約後に「反響がない」などと理由をつけて販売価格をズルズルと下げられていくこともありますので、売却を依頼する仲介会社選びは慎重にやりましょう。
また、売却する予定とはいえ、販売活動中も住宅ローンの返済は通常通り行う必要があります。
販売活動中の住宅ローン返済自体すらもつらい場合は予め売却予定で販売活動中であることを伝えて、
その間の返済について条件を変えられないか相談することをお勧めします。

もし売却を急ぎたい場合、一般に販売活動するよりも売却金額は安くなりますが、不動産会社が買い取れることがあります。
買取価格で住宅ローンを清算できるかどうかを見極めて相談してみると良いです。

  • 個人再生手続き(住宅ローン特別条項)

住宅ローン返済が苦しい原因のひとつにカードローンなど別の債務返済が重いという場合に検討できるかもしれない方法が個人再生手続き(住宅ローン特別条項)です。
基本的には弁護士や司法書士にお願いして手続きを進めます。

制度の概要としては裁判所へ再生計画を申し立てて、認められれば住宅ローン以外の債務を5分の1〜10分の1に減額し、3年〜5年の分割払いで返済していく制度です。
住宅ローンは手を付けずにそのままの条件で返済をしていきます。
住宅ローン以外の債務が圧縮されることで家計的にも再生していけるようにする制度です。

ただ 住宅ローンには手を付けない=マイホームは守れる ため、自宅の不動産評価額も確認され、不動産評価額から住宅ローン残高を差し引いた残りの金額と
その他の債務の最低弁済額を比較し、大きい金額分の債務を返済しなければいけません。

文章だと分かりづらいので例を示します。


【個人再生のメリットが出ないケース】


自宅の評価額(不動産の実勢価格) 2800万円
住宅ローン残高 2000万円
カードローン等の残高 800万円

最低弁済額(住宅ローン以外の債務の5分の1) 800万円 × 1/5 = 160万円

160万円を3年で分割して返していけば良いのではなく、自宅の評価額を確認

自宅の評価額 2800万円 − 住宅ローン残高 2000万円 = 800万円

上記の場合、自宅の評価額をベースに計算した800万円が最低弁済額になり、個人再生をしてもカードローン残高と同額の800万円を返済しなければいけず
メリットがありません。

【個人再生のメリットが出るケース】

 

自宅の評価額(不動産の実勢価格) 2000万円

住宅ローン残高 2000万円

カードローン等の残高 800万円

 

最低弁済額(住宅ローン以外の債務の5分の1) 800万円 × 1/5 = 160万円

 

160万円を3年で分割して返していけば良いのではなく、自宅の評価額を確認

 

自宅の評価額 2000万円 − 住宅ローン残高 2000万円 = 0円

 

上記の場合、160万円を3年分割で返済していくことになります。



自宅の不動産評価額が高い場合や住宅ローン残高が少なくなっている場合、個人再生でメリットが出ないケースも少なくありません。

個人再生手続きのデメリット

・債務の一部を免除してもらうことには変わりないので、個人信用情報に傷がつきます = 新しいクレジットカード作成等は原則難しい
・新しい借入は当面難しい
・官報に掲載される(一般の人が頻繁に目にするものではありませんが、公に名前が掲載される)


収入アップ策を検討

まだ延滞をしている訳ではなく、何とか踏みとどまっている状態です。
現状を把握してみて、毎月どれくらいの収入が不足しているのか?が明確になれば、収入アップ策を講じることも
出来ます。
もちろん会社員で副業などはできない場合はやれることも限られてしまうかもしれませんが、ご夫婦で協力して、収入を増やす、支出を減らす取り組みが
大切です。
コロナの状況下ではそもそもアルバイトすらまともにやれない状況になっていますが、確実に収入を得られる手段を検討する必要があります。


とにかくどうしたら良いか判断ができない、今は冷静な判断ができないと感じる場合は、ぜひ、お気軽に相談を利用ください、
一緒に現状を把握し、取りうる選択肢を考えていきます。




























 















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