住宅ローンを借りる時に悩むポイントに「変動金利が良いか固定金利が良いか」というものがあります。
「変動金利なら金利が低いし、住む場所によっては今の家賃よりも返済額の方が低くなるから魅力的」だけど「金利が上昇した時に返済額が増えるかもしれないのは不安」ということになります。
変動金利にはいくつかルールがあります。
どこかで見たこともあると思いますが、簡単に触れてみたいと思います。
1 変動金利と言っても返済する金利が毎月、変わるわけではありません。半年ごとに見直すので6ヵ月固定金利みたいなものです。一般的には4月と10月に見直されます。
2 半年ごとに金利を見直ししても実際の返済額には5年毎しか変わりません。でも金利は半年ごとに見直しをしています。分かりづらいのですが、毎月の返済額に占める元本
の割合と利息の割合が半年ごとに変わっているということです
3 5年経過して、金利の見直しと返済額の見直しがされる際に急に返済額が増えては家計のダメージが大きくなるので、それまでの返済額の1.25倍に収まる金額に調整されま
す。(ただ金利が急上昇していて、1.25倍以上の返済額にしないと元本と利息の返済が不可能な場合、未払い利息が発生することになります。要は「払いきれない利息が
残っています」ということです。
変動金利で借りても大丈夫な人 〜固定金利での返済額でも無理のない人〜
変動金利の一番のリスクはやはり金利の上昇リスクでしょう。
将来のことを正確に分かる人はいないからこそ、金利が「もし上昇したら」と考えると少し怖さを感じるかもしれません。
ここ数年、変動金利は1%を下回る水準で実行されています。しかもマイホーム購入のメイン世代の30歳代の方が物心ついてからずっと低金利の環境です。金利が上がるなんてことはイメージもしづらいかもしれません。でも商品の性質上、金利が上昇すれば返済額が増える恐れがあるのが変動金利です。
この変動金利、別の言い方をするならば「金利の変動リスクはご自身で負ってください。その代わり金利は安くしておきました」ということです。一方の固定金利は「銀行が金利変動リスクは負いますので、少し高めの金利設定になります」ということです。
もし固定金利で借りた返済額で家計に無理が生じない借入金額なら変動金利でも大丈夫な可能性は高いかもしれません。逆に変動金利にしておかないと毎月の返済額はちょっと辛いということならそもそも借入金額が多すぎる恐れがあります。
変動金利でも大丈夫な人 〜マメな人〜
変動金利は様々な要因で金利が変わる恐れがあります。上がるばかりではなく、下がることも当然あります。
住宅ローンを借りる時は金利のことを気にしていている方も返済が始まると正直、無頓着な方は結構多いです。
変動金利で借りたなら、定期的なメンテナンスが必要になります。
「金利が上昇基調だから、固定金利に変更しよう」などまめにメンテナンスすることができる人は変動金利でも安心できる可能性が高いです。
金利パターンの変更だけではなく、マメに繰上げ返済ができるなど、家計の中での住宅ローンの負担を減らすことができる人も大丈夫だと思います。
営業マンや銀行の融資担当でも「過去20年間、変動金利は上昇はしていません。だから変動金利でも安心です」という論調のトークを繰り広げる人がいるようです。
過去20年間はそうだったかもしれませんが、「これから20年間もそうだと断言できますか?」と言われれば断言はできないはずです。
あなたの家計の10年後はどんなイメージですか?教育費がピークを迎える時でしょうか?老後が目の前に迫っていますか?いづれにしても家を買った後の家計を見通せる人は変動金利でも大丈夫な人の可能性が高いと思います。
変動金利で借りても大丈夫な人 〜貯蓄額が多い人〜
簡単な話が借りる金額に相当する貯蓄があるなら返済できずに家計が破綻する恐れはないとも言えます。
自己資金は手許に置き、敢えて借入をするという方もいます。
手元に自己資金があることからくる精神的な余裕は様々なお金に纏わる判断を冷静にできる効果があります。
そして自己資金が多いということは運用の側面からも運用益を多く出せる可能性があるので将来の資産形成にも有効です。
変動金利で借りても大丈夫な人 〜借入期間が短い人〜
例えば10年後にはまとまった収入があることが分かっていて、今回借りる住宅ローンもその時には一括で完済可能な方も変動金利で借りても大丈夫な人です。むしろ変動金利の方が良いかもしれません。
もちろん「そうは言っても固定で借りたい」という人は固定でももちろんOKです。
まとめ
変動金利で借りても大丈夫な人は結局は「余裕がある人」になるのかもしれません。
物件チラシなどにある変動金利で計算したローンの返済額をみて「家賃と同じくらいで買える!」なんて突っ走ってはいけません。
ちょっと冷静に考えてみましょう。
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